ひきこもり拉致業者の被害者「ケア無く、ただ話を聞くだけ」←松田某氏と同じですが何か

この頃、高齢化した引きこもりの子を持つ親の焦りに漬け込み、「うちで入寮させて色々と教育ケアして社会復帰させてみせる」との甘言を弄し、親に高額な料金を支払らわせて、ひきこもり本人を、誘拐常習犯や北朝鮮工作員のような「あざやかな手口」で拉致して寮に監禁・軟禁し、飢え死にしない程度の食事を与えて、ろくに支援もせずに放置し、反抗すれば暴力で黙らせる・・・といった手法をとる複数の悪質な業者がメディアで取り上げられています。少なくとも、NHK、TBS、フジテレビなどが報じています。

以下のお二方がテレビ取材で話された内容は酷似しています。曰く、業者から「とりあえず外で話をしよう」と言葉巧みに外へ連れ出され、すると業者の車が急に玄関前に滑り込んできて、間髪いれずに車に押し込まれて拉致されてしまったそうです。業者の隙を見て寮(アパート)から脱走、自宅の親の目の前で「今、業者に息子(娘)は元気ですか? と電話してみて!」。すると業者は、本人は脱走して実家の親の前に居るというのに「元気にやっていますよ」と応答・・・悪徳ひきこもり支援業者の嘘が証明された瞬間でした。

取材に応じた被害男性「支援は必要だと思うけど、そういう事は全然されていない」

そして、業者に支援料金として約600万円を支払わされ、拉致・暴力被害などによりPTSDを負い、業者を相手取り裁判に踏み切った被害女性「ケアとかは無く、ただ話を聞くだけだった」

「ケアとかは無く、ただ話を聞くだけだった」
やたらと「居場所が大事」を繰り返し、「ひきこもりの居場所」を水戸黄門の印籠のように振りかざす残念な「支援」団体・・・残念ながら不登校情報センター以外にも多くあります、というか増えている気がします。

恐るべきことに「ひきこもりの居場所づくり」というワードを振りかざせば、どんなド素人・社会不適応者・意識高い系でも「社会起業家を気取れる」という悪知恵が世間に知れ渡ってしまったようです。その悪知恵を世間の底辺にいる「そういう悪知恵に敏感で、悪知恵を活用したがる精神的に残念な人々」に周知させてしまった主犯格の中に、20年以上もそのような活動を続けている不登校情報センターは、もちろん含まれると考えて間違いないでしょう。

中でも不登校情報センターは、居場所ワークなどと称して、膨大なページ数のホームページ制作を引きこもり当事者に手伝わせている点が特徴的です。

曰く「入会金3000円、年会費6000円。会員には作業量に応じて作業費を支払います。(以上!キリッ ドヤッ)」だそう。
NPO法人ではなくなったのに、なぜ会員制度が存続しているのか?
不登校情報センターは、居場所商法というか「新手の内職商法」のようにも見えます。
世の中には、給料よりもはるかに高額な会費・教材費・登録料等で悪銭を稼ぐ「内職商法」が存在します。
残念ながら不登校情報センターには「ひきこもり相手の内職商法」疑惑を払拭できるだけの情報がまともに掲載されておりません。


ひきこもり支援において「居場所づくり」は、「有力なステップ」には成りえます。
しかし、有力なステップとは「数ある支援段階の一部である」場合において有効に機能するという意味であり、
「居場所は大切」を連呼するのみで、しかし居場所の先に何の支援の手立ても無いとなれば、単なる問題の先送りでしかありません。
ハシゴを外されるのではなく、初めからハシゴなど作ろうとしない姿勢、そういう問題の先送りのツケが、40代・50代は当たり前、引きこもりの親も70代・80代が当たり前という今日の「ひきこもり高齢化」となって現れています。
明らかに引きこもり本人が悪いのではなく、無責任な支援者たちが悪いのです。


「タイム・イズ・マネー」「時は金なり」。
この頃の悪質ひきこもり支援業者の報道で、高額な利用料金が注目されがちですが、無料または低額のひきこもりの居場所にしても「時間」を消費させられます。
人間には寿命が有り、時間は有限、特に高齢の引きこもり当事者ほど「時間」は貴重なはずです。
貴重な限られた人生の時間を、ド素人・社会不適応者・意識高い系の自称支援者の「自己満足」のために捧げてしまって、よいはずがありません。

もっとも引きこもり系の人の中には「自分の価値を否定する」「自分の価値が分からない」という人も多くいるでしょうから、「時間搾取の支援業者の被害に遭い易い」のです。
その部分に目をつぶり、「本人の意思を尊重する」などと弄しながら、嬉々として引きこもり本人の時間を搾取し続ける「自称穏健派」の支援団体も、金儲け引きこもり拉致業者も、結果的に大差はないと感じます。
高額な金銭被害や、(主に肉体的な)暴力被害は、親も引きこもり本人も比較的に短期間で異変・異常に気付きやすいですが、
「自称穏健派に時間を搾取される」という「被害」は何年も何十年も後になってから分かるものです。

金銭被害は、裁判で業者に賠償金を請求でき、失ったお金はまた稼げばよいという前向きな考え方も生まれるかもしれませんが、
「自称・穏健な支援業者の下で失った長い時間」に気付いたときの絶望感を想像すると、ぞっとします。あまりのショックと絶望感で引きこもり本人が自殺してしまえば、まさに「死人に口なし」で「倫理上の完全犯罪」の成立です。
とある支援団体で私は「利用歴・関わり歴の長い、複数の引きこもり当事者の自殺で葬儀に参列した」経験がありますが、自殺したアラフォーの高齢ひきこもりの方々の絶望とは、まさにそういう種類のものだったのではないかと今は思います。