精神障害者年金や生活保護を当てにした不登校情報センターの引きこもり「支援」の無責任さ

引きこもり当事者が不登校情報センターに関わり、月額数万円の収入を得て生活費の足しにする事が、有益な支援であると主張する根拠は、所得のある保護者との同居を前提にしたものでしょう。
そして保護者亡き後は、生活保護や、精神障害者年金を当て込んでのことでしょう。
障害基礎年金(国民年金に相当)
1級 年間792,100円×1.25(月額約82,510円)
2級 年間792,100円(月額約66,008円)
しかし、障害者年金は、認定基準が、かなり厳しく、かつ、非常に細かく、申請すれば右から左へ簡単に受理されるような代物ではありません。

また、生活保護も申請すれば100%受理されるものではなく、一度受給できたとしても、行政の気まぐれで打ち切られるケースが、ままあります(保護を打ち切られた元受給者が腹いせに犯罪を起こすケースが時々あります)。
なお、アメリカに倣って「生活保護は有期5年で打ち切れるように法律を変えよう」という提言が全国知事会・市長会より国になされています。
参照:http://single-m.at.webry.info/200812/article_3.html

生活保護受給者が市民の20人に1人居るという大阪市は、生活保護の縮小に特に積極的です。
生活保護3〜5年で打ち切り検討 大阪市長、国に提案へ」(朝日新聞
http://www.asahi.com/politics/update/0125/OSK201001250152.html

このような「極めて不安定な社会資源の活用」を頼みとする不登校情報センターの引きこもり支援とは一体何なのでしょうか?
それだけではありません。例えば失業して生活保護を受給している人は、たとえ受給を止められても、それまでの社会経験・職歴を生かして就職活動をできるでしょう。しかし、社会経験・職歴もない不登校・ひきこもりの人は、生活保護を切られたら、ただ路頭に迷うほかにないのです。不登校情報センター理事長・松田武己氏の「最後には生活保護があるからいいや」という考え方がいかに危険かは想像に難くないでしょう。
「とりあえず、自分が生きている間だけ、支援っぽい事ができればいいや。あとは野となれ山となれ」。これが不登校情報センター理事長・松田武己氏の本音ではないでしょうか。

【追記:2016年春より、とある社会保障について大変化が起きる、という話があります