STAP小保方氏擁護に見る「松田理事長の頓珍漢な性質」

STAP細胞論文の「捏造・改竄」問題で矢面に立たされている小保方晴子氏。不登校情報センターの松田理事長は彼女を擁護してます。その事自体は松田理事長の思想・信条の自由ですから問題ありませんが、擁護の論点を見ると、不登校情報センター・松田理事長の「ある特徴」が如実に現れています。

STAP実験に成功した別の人の名前を公表しないのは当然

「別の人がSTAP細胞を再現した」という彼女の発言に対して「それは誰ですか?」と質問がでました。彼女はこのような多数がいる席では発表できないという趣旨の発言をしました。

松田理事長はこの件について「名前を公表しないのは当然」と、記者の発言に噛み付いています。

実に頓珍漢です。

どうも松田理事長は、記者の発言を小保方氏に対する「極めて不適切な質問」と解釈しているようですが、とんだお門違いです。

あのような経緯と状況下で、小保方氏が「別の人がSTAP細胞を再現した」と発言すれば、「それは誰ですか?」と、思わず尋ねるのが(特にマスコミの)人間の自然な感情・性質であり、「はい、そうですか」と何も言わずに納得するほうが不自然です。よって記者の「誰ですか」は、その言葉通りの意味や意思ではなく、もちろん法的な強制力もなく、小保方氏に対する圧力・悪意を意図したものではないと思われます。言わば「売り言葉に買い言葉」のようなものであり、記者自身も「小保方氏にSTAP細胞を再現した別の人の名前を今この場で公表即答する事」を強く期待してはいないと思われます。松田理事長は、このような言葉の微妙なニュアンスを理解できない人のようです。

問題だと思うのは、このような「言葉の微妙なニュアンスを理解できない人」が、自身が理事長を務めるNPO不登校情報センターの仕事として、意思疎通の苦手な人も多い不登校・引きこもりの方々の相談に乗っている点です。相談の現場で何か問題が起きていやしないか、不登校・引きこもりの方々には引っ込み思案な方も多いので、松田氏との面談で何か不快や問題を感じても、それを自分の胸のうちに仕舞いこんでしまう事が考えられ、いつまでもそれが表面化せず第三者の目にとまらない事態になってはいないか、という懸念がつきまといます。
「手術で医療ミスを重ね、明らかに手先が不器用なのに外科医を辞めない医師がいる」という報道を見た事がありますが、不登校情報センター理事長・松田武己氏も同じような状況になってはいないでしょうか。

さらに奇妙なのは、松田理事長は、赤の他人である小保方氏の「研究に関する権利」を擁護する一方、小保方氏よりもはるかに松田理事長と関係性の深い不登校情報センターの通所者たちの著作物に対する著作権については非常に軽く扱っているという点です。
NPO法人「不登校情報センター」への支援依頼の顛末
上記リンク内の松田理事長の言葉を借りれば、自身が支援対象としている不登校情報センター通所者の著作権は、「さしたる役割のないところ」なのだそうです。もっと言えば、「彼らの著作物を販売すれば不登校情報センターの活動実績になる」と考えたからこそ、著作者の許諾を得ないまま、不登校情報センター名義によって彼らの著作を勝手に販売したのでしょう。要するに、松田理事長にとっての「優先順位」(さしたる役割のあるものの順位付け)は、「著作物 > 著作者の権利と心情」という構図なのでしょう。要するに、支援すべき人より、自分の実績になるモノのほうが大事みたいです。
(さらには、松田理事長が編集長をしていた「あゆみ出版」の倒産要因は、「いい加減な経理」や「著作者の権利をまともに守らない」「著作者に発表の場を提供してやっているという横柄な姿勢」にあったようです。その事と、上記のリンクで指摘されている「著作権の侵害」「(勝手に)売ったら売ったで幾つ売ったかの記録もとっていない」「相手に無礼・不法な行為をしても謝罪しない」事と非常に重なります。これらが単なる偶然の一致というなら、出来すぎというほかにありません)。

身近な人間の気持ちや権利すら守れない人間が、赤の他人の権利の擁護を声高に主張する。
奇妙な事、この上ありません。



【補足】マスコミの調査によれば、男性には小保方氏擁護の意見が多く、女性はその反対であるとの事です。特に保守思想を持ちネットで発信している方に小保方氏を擁護する動きがあるとの事で、そのような方は、「小保方氏を擁護する松田理事長は正しい」とお思いになるかもしれません。しかし、松田理事長の経歴の経歴を見れば、「松田理事長は正しい」という考え方は変わるかもしれません。
まず、松田氏が編集長をしていた「あゆみ出版」という会社は、立場的には「左」の会社です(「あゆみ出版」の倒産要因)。しかも、松田理事長は、NPO不登校情報センターの事務所において日本共産党の機関紙「赤旗」を配達させていました。私個人は、思想信条の自由に照らし、松田理事長がどのような思想を持つかの自由に口出しする気はありません。ただし、公私混同は困ります。事務所に直接配達させての購読は、「間接的かつ”未必の故意”的な宣伝行為」にもなりかねません。
公私混同の最たるものは、不登校情報センターが、2000年代初頭に、大手大検予備校D学院の厚意により借用していた新小岩校・旧校舎の建物を、政党活動に利用していた点です。そこでは定期的に「謎の会合」が開かれていました。会合を開く教室に「歴史研究会」なる張り紙をして、不登校情報センター利用者の出入りを制限し、松田氏を含む中高年男女が集っていました。ある日には、某・革新政党のビラをその中高年達が不登校情報センター内のその一室で折り込み作業をしていました。これは政党活動に含まれるでしょう。
不登校情報センターのD学院校舎の借用は数年間で終了しました。借用当初の松田氏は「あの学校はなかなか理解があって良い」とD学院を持ち上げていたのですが、借用が終わった後は、「大学進学実績に重きを置きすぎる」と評価を反転させました。確かに不登校情報センターが主宰した進路相談会におけるD学院のプレゼンテーションは、「大学進学実績に重きを置いている」ものでしたから、当時の私は松田氏の理論を疑う事は無かったのですが、今思えば、旧・不登校情報センター事務所には、所有者がD学院という事もあって、D学院関係者の方の出入りを度々確認しました。よって、「謎の会合」や「政党のビラ折り」を学院職員に目撃された可能性は十分にあります。
不登校情報センターが退去した後も、従前どおりD学院の旧・新小岩校舎が倉庫以外の目的に使用された様子を私は確認していません。「政治活動という校舎の目的外使用が建物所有者のD学院にバレて、不登校情報センターはD学院の旧校舎を追い出された可能性がある」。これが今の私が思うところです。